モチヅキです。
スウェーデンをはじめとする北欧諸国は物価が高く、旅行の際はいつも節約旅行になっちゃう……という方が多いようです。
わたしもそうでしたが、スウェーデンのとあるシステムにかなり助けられました。
それは”PANT”(パント)。
どんなシステムなのか、どれくらい現地でのお買い物代・おみやげ代節約に役立つかを解説してみます。
目次
PANTとは
PANTはスウェーデンの容器回収システム。
PANTマークがついた空容器をスーパーの回収機に通すと、スーパーで使える金券がもらえるんです。
ゴミ分別の一環で行われており、ビールや炭酸水(ペットボトルやビン、缶の飲み物など)にはあらかじめ容器代が商品代に含まれています。
その容器代が金券になって、わたしたちに還元されるんですね。
つまり、スウェーデンでは空容器=お金。
なので、捨てるのはもったいない!
ということで、現地でお酒やドリンクをホテルや街歩きで楽しむ際は最寄りのスーパーに持って行って回収してもらうのがお得です。
どんな容器が対象?
対象の容器は、PANTマークがついているもの。
たとえば、
- 飲み物のビン
- 缶
- ペットボトル
など。
- 小さな容器(500mlのペットボトルなど)はPANT 1KRマーク
- 大きな容器(1.5L以上のペットボトルなど)にはPANT 2KRマーク
が記載されています。
スーパーに持って行くと、それぞれ1クローナ、2クローナ分のデポジットが金券として戻ってくる仕組み。
戻ってきたデポジット金券をそのスーパーで使うことで、お買い物代が節約できるんです♪
PANTを生業にする人も
ちなみに、スウェーデンにはPantplockare(パントプロッカレ)と呼ばれる人たちもいます。
彼らは街に落ちているPANT対象の容器を集め、スーパーで使えるお金(金券)に替えることで生計を立てている人たち。
街で熱心にゴミ集めしている人はパントプロッカレかも?
どうやって回収してもらうの?
今回はスウェーデンのCOOPさんを例にご紹介しますね。
スーパーに行くと、だいたいスーパー入り口横にこんなスペースがあります。
向かって、
- 左側:ペットボトル・缶用回収機
- 右側:ビン用回収機
となっていました。
わたしと彼はもっぱら缶ビールとペットボトルの炭酸水を愛飲していたので、左側の回収機へ。
全てセルフ。
よって、店員さんはいません。
パッケージのバーコード部分を上にして、黒いホールに容器を1本ずつ投入します。
容器のおしりの部分から投入。
(間違えると戻ってきます)
本数に応じてPANT代がどんどん加算されていきます♪
完了したら、緑のPANTKNAPPENボタンを押します。
ちなみに、コープさんの場合は黄色いボタンを押すとPANT代がアフリカに寄付されるそうですよ。
さぁ、金券レシートの登場です♪
今回のPANTは12クローナ分(170円くらい)!
滞在中は、多いときで20クローナ(280円くらい)戻ってきました。
金券レシートの使い方
レジでのお会計の際に出すだけでOKです!
簡単ですね。
使用期限
COOPさんの場合はPANTした日から3ヶ月有効だそうです。
貯めて使ってもOK
また、彼パパ曰く
「期限が過ぎていなかったら前にもらった金券レシートと組み合わせて使ってもOK!」
とのことでした。
また、COOPでPANTをした場合は、違うCOOP店舗でも使えるんですって。
2022.03追記:COOPの場合、パントをした店舗とは違う店舗では使えませんでした。
たとえば貯めた金券で日本で買うと割と高いJordanの歯ブラシを買ってみたり、
あえてお土産としてスウェーデン版出前一丁を逆輸入買いしてみたり(結構おいしい!)、
パッケージがかわいい、スウェーデン伝統のパン・クネッケブロードを買ってみたり。
ちょっとの額ですが、結構助かるんです。
注意
PANT利用にあたり、注意すべき点がいくつかあります。
金券レシート化はスウェーデンで製造された商品のみ有効
PANTマークはスウェーデンで製造された商品にしかついていません。
そのため、海外から輸入されたビールや外国産のミネラルウォーターのボトルなどはPANTの対象から外れてしまいます。
ただ、金券レシート化はできなくとも、リサイクル自体は可能です。
とりあえず、PANTつきボトルと一緒に持参してみましょう。
回収されない場合は、近くのゴミ箱に捨ててOKです。
容器回収の際にエラーが出る場合も
PANTマークの空容器が回収されない場合は、回収機横にあるインターホンで店員さんを呼んでみましょう。
回収機の向こうの空容器ボックスがいっぱいで機械が止まっていることもあります。
リサイクルして賢くお買い物しよう♪
日本にもあったらいいのにな〜と思う、スウェーデンのエコシステム・PANTをご紹介しました。
額にして微々たる額かもしれませんが、お酒を飲む方やジュースを多く飲む方にとってはとてもありがたいシステムですね。
ドイツを訪れた際もこのシステムに助けられ、PANT代(ドイツではどう呼ばれているか忘れてしまいました)で新たなビールやチョコが買えたり…。
そういえば、お隣・デンマークにも同じようなシステムがあったっけ。
もともとPANT代として商品代に含まれていた金額が戻ってくるのでお得かどうかは微妙なところですが、PANTできるものはしておいた方が節約になることは間違いありません。
一度払ったお金が戻ってくるんですから^^
スウェーデンを訪れた際にボトルドリンクや缶ビールを飲んだら、ぜひPANTの存在を思い出してみてくださいね♪
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